こんにちは!ちばちゃん (@chibachan_blog) です
先日、2023年9月に折立から雲の平を目指した際に、薬師沢小屋に1泊2日で宿泊させていただきました。
薬師沢小屋は太郎平小屋と雲ノ平、高天原の中継地点に位置する山小屋です。黒部の山深い場所に位置する薬師沢小屋は、清流脇の岩の上に建てられており他の山小屋とは一味違う景色を見ることができます。
今回は僕が薬師沢小屋に泊まって感じた山小屋の魅力や宿泊時の注意点をまとめましたので参考にしていただけると幸いです。
- 薬師沢小屋で山小屋泊をしたい人
- 薬師沢小屋での過ごし方が気になる方
- 雲の平のおすすめの山小屋を知りたい人
薬師沢小屋は雲の平や高天原に向かうために利用される方が多い山小屋です!
著:やまとけいこ
— 山の旅人 (@yama_no_tabi) September 2, 2021
黒部源流山小屋暮らし
これ読んだ直後に薬師沢小屋通ると
「ホンマや…!」ってなる
いつか泊まりたいねえ pic.twitter.com/xKuskxJFwF
薬師沢小屋の概要
山小屋の概要
収容人数 | 60人(完全予約制) |
標高 | 1920m |
営業期間 | 7/1〜10月上旬 ※詳細はこちらを確認してください |
宿泊時の値段
2023年時点での宿泊費用を下の表にまとめました。
項目 | 値段 |
---|---|
素泊り | 7,000円 |
1泊2食 | 12,000円 |
キャンプ場 | なし |
夕食 | 4,000円 |
朝食 | 2,500円 |
弁当 | 1,000円 |
ちなみに薬師沢小屋では支払い時に各種会員証を提示すれば割引を受けることができます!ご利用する際は忘れずにお持ちになるようにしましょう!
山小屋の予約方法
薬師沢小屋の予約方法はWEB予約か電話予約となります。WEB予約の場合はこちらからアクセス可能です。
電話番号は「076-482-1418」になります。
WEB画面で予約したい日が埋まっている場合でも、状況により受付可能な場合があるため、一度電話にて問い合わせをオススメします。
薬師沢小屋の館内施設について
それでは実際に泊まった際の写真を交えて山小屋の施設をご紹介します!
宿泊部屋
宿泊部屋は2Fのみとなっており、個室が五郎、薬師、三俣、双六、槍の5部屋と、大部屋(2段ベット)です。個室も大部屋も畳敷きとなっています。
僕たちが宿泊した時は個室の「五郎」を利用させていただきました。
五郎の部屋は2段ベッドになっております。
三俣の部屋も五郎の部屋と同じように2段ベッドでした。
大部屋も畳一畳分の割り当てとなります。2段ベッドの上段はこのように隣同士の間隔も結構広めです。
2023年時点では薬師沢小屋を利用する際には必須ではありませんが、
山小屋ではコロナウイルス対策として布団と身体が直接触れないようにするためのインナーシーツをお持ちすることをオススメします。
今は緩和されてきているコロナウイルスですが、引き続き体に触れる部分のアイテムに関しては登山者自身での持参をお願いしているところも多くあるため一つは持っておくと便利です。
食事
薬師沢小屋の食事は非常に美味しいと個人的に感じました。沢沿いに位置する薬師沢小屋は水が豊富な上に水質もいいため、料理が美味しいのだと思います。
食事時間は食堂入り口に記載があります。宿泊人数によっては夕食時間と朝食時間は複数回に分けての提供となります。
僕たちが宿泊した時の夕食は、豚の角煮と富山名物の昆布締めにお蕎麦と野菜の素揚げでした。
豚の角煮は味がしっかり染み込んでいましたし、郷土料理のサス(カジキマグロ)を使用した昆布締めはご飯のお供にピッタリでした!ご飯とお味噌汁はおかわり自由ですので疲れた体にしっかりと栄養補給することができます。
朝ご飯は食堂で朝食かお弁当を選択できます。
僕たちは早朝の出発でしたのでお弁当を選択しましたが、このお弁当のちまきがとても美味しかったです。ちまきが3つも入っていたので朝からしっかりと栄養補給もできますね。
薬師沢小屋の中華ちまき(弁当)、美味しかったな…😆 pic.twitter.com/EZZUWqwdAV
— ナオ (@naon1208) August 13, 2022
黒部源流山小屋暮らしに出てくる薬師沢小屋。黒部源流の朝食です。 pic.twitter.com/blToPxAbHa
— とらんさ〜 (@s_transer) August 18, 2023
トイレ
トイレは男子小便器が2つに男女兼用便器が2つあります。
おが屑を利用して熱攪拌処理を行なうエコなスタイルの方式を採用しています。よく整備されており非常に綺麗なトイレで驚きました。
売店
薬師沢小屋では飲み物から食べ物までいろいろな種類の食品があります。特に小屋前にある水場で冷やされているビールや飲み物はキンキンに冷やされて最高です!
そのほかにもTシャツや手ぬぐいも購入することができるのでお土産にも最適です。
山小屋で飲むビールはとっても美味しいよね!!
ちなみに薬師沢小屋で購入した飲み物のゴミは小屋内のボミ箱に捨てることが可能です。持ち込み品のゴミを捨てることは不可ですので気をつけましょう。
水場
沢沿いに位置する薬師沢小屋だけあって水は非常に豊富でとても美味しいです!小屋前の水場で汲んだ水は十分に冷えていて熱った体に沁みます。また、屋内にある自炊室の水道も飲料可能です。
携帯の電波
薬師沢小屋は谷底に位置するためにDOCOMO、AU、Softbankどのキャリアでも圏外でしたので注意が必要です。
自炊室
室内に自炊室が一つと小屋前の休憩スペース、屋外デッキで自炊することができます。
僕がオススメなのは屋外デッキです!目の前の清流を見下ろしながらのんびりと過ごすことができますよ。
乾燥室
薬師沢小屋にはストーブと換気用の小窓を完備した乾燥室があります。ただしストーブは雨が降った日のみ使用可能とのことで僕が利用した際はストーブはついていませんでした。
景色
小屋から目の前の黒部源流まで3分とかからずに着くことができます。川のせせらぎが心地よく、穏やかな気持ちになれます。この薬師沢小屋は登山者だけでなく、この黒部源流での渓流釣りをしに来る釣り人も多いそうです。
お風呂
薬師沢小屋にはお風呂はありません。汗をかいた身体は汗拭きシートなどを使用して対処しましょう!
僕は山小屋で汗を拭くのにボディペーパーとドライシャンプーを使用することが多いよ!さっぱりしてきもちいいいよ!
大きめのサイズで体全体を拭けるものがオススメです!
その他薬師沢小屋のオススメポイント
「山と溪谷」などの雑誌のイラストレーターのやまとけいこさんが支配人をされている
薬師沢小屋には「山と溪谷」などの雑誌でイラストレーターをされている「やまとけいこ」さんが2021年から支配人をされております。やまとけいこさんの執筆された「黒部源流山小屋暮らし」は絵の温かみはもちろん、山小屋での生活を楽しい文章とイラストで紹介されています。
運が良ければやまとけいこさんにお会いできるかもしれません。また、食堂には、やまとさんの著書『黒部源流山小屋暮らし』の原画が飾られており、この原画を見にくるファンの方々もいらっしゃいます。
【山小屋の厨房には笑いあり涙あり!?】
— 山と溪谷(山と渓谷)編集部 (@yamakeihenshuu) December 16, 2022
1月号からイラストレーター・やまとけいこさんの連載
「黒部源流 山小屋料理人」がスタート!
北アルプス 薬師沢小屋の「厨房」を舞台にした
料理人の苦悩と喜びをつづる連載です。お楽しみに!#山と溪谷 #ヤマケイ #黒部源流 #薬師沢小屋 #北アルプス pic.twitter.com/XErHBNleu8
傾斜表
薬師沢小屋で有名なのが小谷の傾きを示す手作りの傾斜表です。現在はすでに少し傾いており、赤いラインまで行ったら危険信号だそうです。
談話室の本棚
食堂兼談話室にある本棚には登山の本以外にフライフィッシングや魚の生態に関する本など、釣りに関する本が多いため、一般的な山小屋の本棚とは雰囲気が違い面白いです。釣りに興味がない方も一度手に取って見てみてください!
薬師沢小屋に泊まる際の注意点
テント場がない
薬師沢小屋の近辺にはテント場はありません。河原や登山道脇でテントを張る登山者や釣り人が報告されているそうですが、指定地以外では絶対にテントを張らないようにしましょう。
雨の時は黒部源流の鉄砲水に注意が必要
黒部源流に降る雨は全て薬師沢小屋前の沢に集まって流れ出すともいわれるため、雨が降ると水嵩が一瞬にして上がり鉄砲水が発生する恐れがあるため注意が必要です。
折立登山口から薬師沢小屋まで1日で来る場合は時間に注意が必要
折立登山口駐車場へは、有料道路の有峰林道を通る必要があります。
有峰林道は22時〜6時の間は通行不可なため、折立登山口に到着して登山開始できる時間は自ずと7時頃になります。そこから薬師沢小屋までコースタイム7時間ほどかかるため、暗くなる前に到着するよう注意する必要があります。時間を意識しながら薬師沢小屋を目指しましょう!
まとめ
今回は僕が薬師沢小屋に泊まって感じた山小屋の魅力や宿泊時の注意点をまとめました。
太郎平小屋と雲ノ平、高天原の中継地点に位置する薬師沢小屋は、清流脇に位置するだけあり美味しい水をいただくことができますし、山小屋で提供される食事もとても美味しいです!みなさんも是非一度は薬師沢小屋に宿泊してみることをオススメします!
以上、ちばちゃんでした!